勝敗兵家之常
これ、有名なのは「三国志演義」の台詞なわけだが、明代成立の通俗小説であることと、これを話したのが、曹操が~、関羽が~、の2タイプあってますます真偽が疑われる。
一番の元は孫子だろうと思うのだが、孫子は「兵家は(最終的には)勝つことが仕事」としか言ってないので、ここから内容を膨らませたにしては弱い。
次に出てくるのは、「唐書 裴度伝」。唐十一代皇帝憲宗が「一勝一敗、兵家常勢」と言葉を残している。これが内容的には最も近いだろう。
近い時代晩唐の杜牧が「勝敗兵家事不期」と言っていて類似語と思いきや、"不期"と運要素を強めに言っているのでこれは、どちらかと言えば葉隠(ノムさん)の名台詞に似ている。
なので、出展は「三国志演義」だが、元ネタは「唐書における皇帝の言」で良さそう?